週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

セリフで振り返る『進撃の巨人』(1〜8巻)

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アニメ「進撃の巨人・シーズン5(ファイナルシーズン・パート2)」が2022年4月3日深夜の放送回「第87話:人類の夜明け」で最終回を迎え、残すは2023年に放送決定した「シーズン6(ファイナルシーズン・パート3)」のみ。

当方漫画勢。最終回まで読了しているが、ここらで一旦、原作漫画を全巻再読してみる。都合が良いことに、現在アマゾンプライムビデオの特典でシーズン1からシーズン5までが全て解放されているのでアニメ版も並行して全部見る。

本記事では、アニメ「進撃の巨人・シーズン1」に相当する原作漫画・第1巻から第8巻までを、印象深い劇中のセリフで振り返る。
「セリフで振り返る『進撃の巨人』(1〜8巻)」スタート!

■ 第1巻:「なんの成果も!!得られませんでした!!」

死んだ兵士の母親「 何か直接の手柄を立てたわけではなくても!!息子の死は!! 人類の反撃の糧になったのですよね!!?」
キース・シャーディス団長「もちろん…… イヤ…今回の調査で…我々は…今回も…なんの成果も!!得られませんでした!!」
第1話のこの場面が好きだ。進撃の巨人という作品の異質さがいきなり伝わってくる。
自由な個人が「選択をすること」そして「選択の結果の責任を負うこと」は、進撃の巨人の重要なテーマのひとつだ。だから進撃の巨人の主要キャラは、自らの選択の結果起きた不幸な結果を誤魔化さずに正面から受け止める。カッコいい。

フランツ「大丈夫だよハンナ…僕が必ず君を守るから」
ハンナ「フランツ…」
普通の作品なら主人公とヒロインがしゃべりそうなこのセリフ。このセリフをモブキャラのフランツとハンナに与えるところにも進撃の巨人の異質さが表れている。なお、フランツはハンナを守ることができず、あっけなく死亡する…。

■ 第2巻:「戦え!!戦わなければ勝てない…」

エレン「戦え!!戦わなければ勝てない…」
ミカサの両親を殺した犯人との戦闘中にエレンがミカサにかけた言葉。
作中を通して、「自由」に対するエレンの思いは凄まじいものがある。
犯人達はミカサの両親を殺した。「殺人」は他人の「自由」を侵害する究極形だ。
自分たちの自由を侵害する相手に対しては、こちらも手段を選ばず対抗する。まだ幼いエレンだが、この信念は既に確立している。

アルミン「やるのは二人だ…だから…二人が決めてくれ…」
陥落したトロスト区で、アルミンがミカサとコニーに戦い方を提案する場面のセリフ。
助言なのか命令なのか、進撃の巨人の世界ではこれらを明確に区別する。
この場面はもちろん助言。決断するのはミカサとコニー。

■ 第3巻:「我々はこれより奥の壁で死んではならん!!どうかここで…ここで死んでくれ!!」

エレン「できるか できないか オレはどっちでもお前の意見を尊重する」
エレンの巨人化能力を恐れた駐屯兵団がエレンに大砲を向けた時、エレンがアルミンに言ったセリフ。
エレンは「アルミンの決断に乗る」という選択をした。
この選択が不幸な結果に繋がったとしても、それはエレン自身の選択の結果として受け止める。
だから、アルミンは余計な感情を捨てて生き残る戦略を考えることに専念してくれ。
という、進撃の巨人らしいセリフ。

ピクシス「我々はこれより奥の壁で死んではならん!!どうかここで…ここで死んでくれ!!」
ピクシス「失ったのではないぞ。兵は勝手に死んだわけではない。ワシの命により死なせたのじゃ」
トロスト区防衛作戦において、ピクシス司令が言ったセリフ。
普通だったら「戦って、必ず勝利を!」などと言うところだが、ピクシス司令は違う。
「この作戦は高い確率で失敗し、死ぬ」「作戦のために死ぬのを分かっていて兵員を投入した」という責任を正面から受け止めるのがカッコいい。

リコ「 この出来損ないの人間兵器様のために …今回だけで数百人は死んだろうに…コイツを回収してまた似たようなことを繰り返すっての?」
イアン「そうだ…何人死のうと何度だって挑戦すべきだ!」
リコ「そんなの…納得できない。作戦には従うよ…あなたの言っていることは正しいと思う…」
巨人化したエレンが岩を運ぶ作戦を認識できず、ミカサに襲いかかって自滅したときのイアンとリコの「作戦を継続か中止か」議論。
リコは「同意はしないが、作戦に従う」。カッコいい。

ユミル「なぁ…お前…『いいこと』しようとしてるだろ?(イライラ)」
クリスタ「あなたは何で…『いいこと』をするの?」
ユミル「こいつに貸し作って恩に着せるためだ…こいつの馬鹿さには期待できる」
盗み食いして罰を与えられているサシャを助けたクリスタと、それを見たユミルのセリフ。
ユミルは偽善を徹底的に嫌う。厳しいこの世界で生き残るため、誰もが利己的に行動すべきだと考える。
その一方で、とことんお人好しなクリスタの事を大好きという矛盾。実に面白いキャラ。

■ 第4巻:「おい…お前ら…オレは決めたぞ。オレは…オレは…調査兵団になる」

アルミン「どうしてエレンは外の世界に行きたいと思ったの?」
エレン「どうしてだって…?そんなの…決まってんだろ…オレが!!この世に生まれたからだ!!」
エレン「オレ達は皆、生まれた時から自由だ。それを拒む者がどれだけ強くても関係無い」「そのためなら命なんか惜しくない」
トロスト区奪還作戦で巨人化したまま昏睡するエレンにアルミンが刃を突き立てて問いかける場面。
エレンにとっては「生きること=自由」なんだな。

ジャン「なぁ…マルコ。もう…どれがお前の骨だか…わかんなくなったよ…」
ジャン「わかってんだよ。戦わなきゃいけねぇってことぐらい…でも…わかっていても…誰しもお前(エレン)みたいに…強くないんだ…」
回想マルコ「ジャンは…強い人ではないから弱い人の気持ちがよく理解できる。それでいて今何をすべきかが明確にわかるだろ?」
ジャン「今…何を…するべきか…」
ジャン「おい…お前ら…所属兵科は何にするか決めたか?オレは決めたぞ。オレは…オレは…調査兵団になる」
ジャンが自分の使命を見出して決意した瞬間。

■ 第5巻:「よく恐怖に耐えてくれた…君達は勇敢な兵士だ。心より尊敬する」

「この…腰抜け共め…いいから黙って全部オレに投資しろ!!」
法廷でのエレンのセリフ。
うだうだ議論したって不確定要素が多すぎて結論を導けるはずがない。投資(ギャンブル)なんだから、「やるのか、やらないのか」それだけをとっとと決めればいいんだよ!

ジャン「オレはな…誰かに説得されて自分の命を懸けているわけじゃない。こればかりは自分で決めずに務まる仕事じゃねぇよ」
調査兵団を志望する理由を問われたジャンのセリフ。

エルヴィン「もう一度言う…調査兵団に入るためにこの場に残る者は近々殆ど死ぬだろう。自分に聞いてみてくれ。人類のために心臓を捧げることができるのかを」
エルヴィン「よく恐怖に耐えてくれた…君達は勇敢な兵士だ。心より尊敬する」
普通、徴兵の際は楽観的な気分を与えて兵士に志願させるが、エルヴィン団長は調査兵団の生存率の低さを隠す事なく伝えた。
自分は高い確率で死ぬという事実を直視しながらも自らの使命を見出して調査兵団に入団したジャンの心意気には心が震える。涙を流しながらその場に留まり調査兵団への入団を決めたサシャやコニーは周りの雰囲気に流された感が大きいが、それもまた泣かせる。
新兵に対して「心より尊敬する」という言葉を使うエルヴィンにも感動。

ミカサ「…あのチビは調子に乗りすぎた…いつか私が然るべき報いを…」
エレン「…まさかリヴァイ兵長のことを言っているのか?」
リヴァイの事をチビ呼ばわりするミカサ笑

■ 第6巻:「お前は間違ってない。やりたきゃやれ」

リヴァイ「お前は間違ってない。やりたきゃやれ」
リヴァイ「俺にはわかる。コイツは本物の化け物だ。『巨人の力』とは無関係にな。どんなに力で押さえようともどんな檻に閉じ込めようともコイツの意識を服従させることは誰にもできない」
リヴァイ「お前と俺達との判断の相違は経験則に基づくものだ。だがな…そんなもんはアテにしなくていい選べ…自分を信じるか。俺やコイツら調査兵団組織を信じるかだ」
リヴァイ「俺にはわからない。ずっとそうだ…自分の力を信じても…信頼に足る仲間の選択を信じても…結果は誰にもわからなかった…だから…まぁせいぜい…悔いが残らない方を自分で選べ」
巨大樹の森で後ろから女型の巨人が迫り、巨人化して戦うかリヴァイの作戦通りにこのまま逃げるか迷ったエレンに対するリヴァイのセリフ。何が正解か確信がない状態でも選択を繰り返して前に進むしかないんだというリヴァイの諦念に近い信念がカッコいい。「エレンを服従させることは誰にもできない」というのも慧眼。

ハンジ「エレぇン!!その腕触っていいぃぃぃ!?ねぇ!?いいよねぇ!?いいんでしょ!?触るだけだから!!」
ハンジ「すッッげぇ熱いッ!!ねぇ!?エレンは熱くないよ!?その右手の繋ぎ目どうなってんの!?すごい見たい!!」
訓練の休憩中に誤って巨人化してしまったエレンを極度に恐れ、抜刀して警戒するリヴァイ班のグンタ、エルド、オルオ、ペトラを横目にはしゃぐハンジのセリフ笑。いつもと変わらぬハンジの様子にリヴァイ班の面々は調子が狂わされて平静を取り戻した。

エレン「不可能だ。逃げ切るなんて…」
エレン「オレは…なぜこっちを選んだ…!助けられたかもしれない命を…見殺しにしてまで!オレは…そうだ…オレは…欲しかった 。新しい信頼を、あいつらといる時のような心の拠り所を…もうたくさんなんだ。化け物扱いは…仲間外れはもう…だから…仲間を信じることは正しいことだって…そう思いたかっただけなんだ…そっちの方が…都合がいいから」
巨大樹の森で後ろから女型の巨人が迫り、リヴァイには「やりたきゃやれ」、ペトラには「私たちを信じて」と言われ、このまま馬で逃げ切る方を選んだエレン。しかし援護班が背後で殺されていくのを見て直後から後悔を始めるのが痛ましい。

■ 第7巻:「何も捨てることができない人には何も変えることはできないだろう」

ジャン「もう少しぐらい多くの兵に作戦を教えても良かったんじゃないか?」
ジャン「あの(女型の)巨人の存在を知っていたらよ…対応も違ってたはずだ。お前の所の班長達だって…」
アルミン「いや…間違ってないよ」
ジャン「は?何が間違ってないって?兵士がどんだけ余計に死んだと思ってんだ?」
アルミン「結果を知った後で選択をするのは誰でもできる。後で『こうすべきだった』と言うことは簡単だ。でも…選択する前に結果を知ることはできないだろ?」
アルミン「わからないよ!いつだってわからないことだらけだ!でも時間って流れるし止まったりしてくれない!結果がわからないのに選択の時間は必ず来る」
アルミン「団長は選んだ。100人の仲間の命を切り捨てることを選んだ」
アルミン「何かを変えることのできる人間があるとすれば大事なものを捨てることができる人だ。何も捨てることができない人には何も変えることはできないだろう」
エルヴィンの作戦の正しさを議論するジャンとアルミン。「何も捨てることができない人には何も変えることはできないだろう」は進撃の巨人を代表するセリフだ。

エレン「進もう…振り返らずに皆を信じて進めばきっと…それが正解なんだ。オレにもやっとわかった…」
再度巨人化した女型の巨人を圧倒するエルド、オルオ、ペトラを見て安堵するエレン。この直後にまたこの選択を後悔させられるエレン可哀想すぎる。

エレン「オレが…選択を間違えたから…オレが仲間を信じたいと思ったから皆死んだ…オレが最初から自分を信じて戦っていれば…最初からこいつをぶっ殺しておけば!!」
女型の巨人に殺されるエルド、オルオ、ペトラを見て再び揺れるエレンの心。この「仲間を信じた」選択の後悔が、物語終盤、仲間を信じず自分だけを信じて突き進むエレンの行動に繋がる。

エレン「……ア」
女型の巨人の構えを見たときに、それがアニの構えと同じことに気づいたエレン巨人のセリフ。"アニ"の「ア」だと思われる。直後、アニ巨人の必殺の蹴りによりエレン巨人は頭部上半分が吹き飛ばされる。

■ 第8巻:「ひとまずあんたは賭けに勝った…でも、私が賭けたのはここからだから」

アニ「私たちは何と呼ばれるべきかな。他人より自分の利益を優先させ、周りがズルをすれば一緒に流される。こんな人達をあんたはクズ…とか悪と呼んだ」
アニ「実際クズだと思うし悪いヤツに違いないよ。到底正しい人間とは言えないだろうけど…それも普通の人間なんじゃないの?」
アニ「私は…ただそうやって流されるような弱いヤツでも人間だと思われたいだけ…それだけ」
無口なアニが珍しく口を開いた場面のセリフ。ここでアニが言っている「私たち」は、人類のために危険な調査兵団の任に着いた同期を横目に、安全で仕事も楽な憲兵団に入団したヒッチらの事。実際のアニはそいつらよりさらに悪いスパイ行為をしている訳だ。「そいつらがクズだとしたら、私は何になるの??」という気持ちだったのかもしれない。

アニ「あんたさ…私がそんな良い人に見えるの?」
アルミン「良い人か…それは…その言い方は僕はあまり好きじゃないんだ。だってそれって…自分にとって都合の良い人のことをそう呼んでいるだけのような気がするから」
アルミン「だから…アニがこの話に乗ってくれなかったら…アニは僕にとって悪い人になるね…」
進撃の巨人は含蓄のある言葉が多い。

アニ「ひとまずあんたは賭けに勝った…でも、私が賭けたのはここからだから」
ストヘス区で巨人化する直前のアニのセリフ。自分もいつか言ってみたいカッコいいセリフ。

エレン「な…何でお前らは…(アニと)戦えるんだよ」
ミカサ「仕方ないでしょ?世界は残酷なんだから」
ストヘス区でアニが目の前で巨人化するのを目にしても尚、アニと戦う事を躊躇するエレンのセリフ。
終盤のエレンを見ていると、目的のためには手段を選ばない冷酷な男に見えるが、「仲間」に対する思いはミカサやアルミンよりもずっと強い優しい人間でもあるんだよな。

エレン「アニ…お前は…いつも周りがバカに見えて仕方がないって顔してたな…いつも…つまんなそうにしてた。そんなお前が生き生きしている時がある。その格闘術を披露する時だ…父親に強いられたくだらない遊び事だとか言っていたけど、オレにはお前がそう思っているようには見えなかった…お前は…嘘をつくのがヘタな奴だと…オレはそう思っていた…」
エレン「なぁ…アニ…お前…何のために戦ってんだ。どんな大義があって人を殺せた?」
ストヘス区で巨人化してアニ巨人に襲いかかる時のエレンのセリフ。この時はエレンも読者も知る由がないが、アニにも大義があるんだよなぁ…。

ハンジ「この巨人は何ですか?なぜ壁の中に巨人がいるんですか?そして何故あなた方は…黙っていたんですか?」
ハンジ「ふざけるな。これは人類の生存権に関わる重大な罪だ」
ニック司祭は壁の中に巨人がいるという重大な事実を知りながら秘密にしていた。これを知ったハンジは、これまで巨人の謎を探るために死んでいった調査兵団の仲間の事を思い激昂する。しかし、ニック司祭のやり方も人類の最大幸福を追求するひとつの解であり、大義があるんだよなぁ…。

(DIY) 子供の絵をピクチャーレールに吊るして飾る

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子供達が学校で描いてきた絵(計2枚)をDIYでピクチャーレールに吊るして飾ってみる事にした。
完成状態が上のタイトル画像。

絵のサイズはめちゃくちゃでかい。2枚とも、絵本体よりさらに大きな厚紙で額装されたようになっており、サイズは
・横長の絵:横55センチ、縦49センチ
・縦長の絵:横48センチ、縦63センチ
このサイズの額を購入するとかなり高額になるし、絵を飾るのをやめた時に邪魔になる。

四隅を囲ったりガラスやアクリル板で絵を覆ったりせず、DIYで画用紙の上端にフック、下端に重りをつけてシンプルに吊るす。

材料は
・檜仕上げ木材 91 x 3 x 0.9 cm:200円 x 4本
・ヒートン(7本入):127円
・M4 x 15mm皿ネジ(7本入):158円
・つめ付ナットM4(10個入):127円

道具は
・ノコギリ
・金槌(カナヅチ)
・電動ドリルドライバ
・小さいドリル刃各サイズ
・ドリル刃8mm:630円
・ドリルストッパー8mm:327円
皿ネジの頭が埋まる径の穴を開ける「ドリル刃8mm」と、一定の深さでドリルの刃を止める「ドリルストッパー」のみ持っていなかったので購入。

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ドリルストッパーはこのように使う

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まず木材を同じ長さにカットしたものを2本つくる。表と裏。

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2本の木材の同じ位置に2つずつネジ穴を開けて、表側はドリルストッパーと8mmのドリル刃を使って皿ネジの頭が木材に埋まるようにする。裏側はつめ付ナットを金槌で打ち込む。上側には細いドリル刃で下穴を開けた上でフック(ヒートン)をねじ込む。
表裏2枚の木材で画用紙を挟み込み、ネジで止めるのだ。

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以上。

(DIY)ピクチャーレールで地震対策

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我が家のリビングでは無印良品の「スタッキングシェルフ」を使っているが、スカスカな見た目に反してこれがなかなか重い。大きな地震が来て、これが真横に飛んできたら子供なら死ぬかもしれない。

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ちょうど直上にピクチャーレールがあるため、ステンレスワイヤーで結索して簡単な耐震対策を実施してみた。
出来上がり結果が一番上のタイトル画像。
安価・簡単で確実な耐震対策ができた。

使用した材料は以下。

・ステンレスワイヤー(30メートル):1350円(税込・送料込)でAmazonで購入。30メートルもの長さは要らなかったし、色も白色が欲しかったが見つからず、妥協。

・アルミスリーブ(30個入り):500円くらい(税込・送料込)でAmazonで購入。

圧着工具は持っていなかったので以下をAmazonで購入2299円(税込・送料込)。ステンレスワイヤーのカットもこれ一本でできる。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B06WW431W6/

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ステンレスワイヤーロープの両端を輪っかにしたものを作り、ピクチャーレールと家具を繋ぐ。

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地震の揺れでフックから輪っかが抜けないように、フックを練りゴムで埋める。

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テレビも同様にピクチャーレールに結索して落下防止。

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以上。

(DIY) WiFiをピクチャーレールに吊るす

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我が家ではWiFiアクセスポイントをテレビの背面に置いていたが、テレビによって遮られるせいか電波の飛びが悪く隣の部屋などで接続が不安定だった。
そこで、テレビの上を走っているピクチャーレールを使って壁の高い位置に吊るすことにした。

WiFiアクセスポイントの機種名はWG2600HP3。
背面に壁掛け用のフック穴もあるがピックチャーレールのフックには適合せず、配線を束ねることを考えると何らかのケースに入れて吊るす方が良い。
Amazonで既製品を探してみるも、用途に適合しそうなものがひとつも無い。
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既製品がないならDIYで作るしかない。百均(キャンドゥ)で丁度良い大きさのケースを探すと、あった。これを使う。
「フタ付お道具箱ワイド」23.8 x 17.1 x 4.1cm
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まずは完成状態から。
正面。ケースのサイズがぴったり。
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裏面。ケース厚み方向は余裕がないので、配線は本体と重ならないように側面を沿わせる。
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上面。ピクチャーワイヤーのフック全体を大穴に通し、ヘアピンを引っ掛けて止める。
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下面。開けた穴から配線を出す。WiFiアクセスポイントとして使用しているので配線は電源1本とLANケーブル1本の合計2本のみ。
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ケース下から出る2本のケーブルは、百均の「2本以上のケーブルをまとめるやつ」でまとめる。
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使用した材料は、ピクチャーレール・ワイヤー・フック以外でいうと、以下のみ。
・「フタ付お道具箱ワイド」23.8 x 17.1 x 4.1cm 百均キャンドゥ
・お弁当箱用ゴムバンド (家にあったやつ)
・ヘアピン1本
・2本以上のケーブルをまとめるやつ

使用した工具は、以下。
・電動ドリルドライバ
・ドリル刃 直径5ミリ位まで
・リーマー大小
・プラ切りハサミ(バリ取りに。ニッパーの方が良い)
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以上。
周りをケースで覆ってしまったため放熱が悪くなり熱暴走が心配だが、床設置に比べてまわりの面全てに放熱できるからたぶん無問題だろう。もし熱暴走したら、上面と下面に放熱用の穴を増やして対策するつもり。

蛍光灯交換よりもLEDシーリングライトに丸ごと交換の方が安い

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丸型スリム蛍光管 20型 27型 34型

寝室のシーリングライトの蛍光灯が切れたので購入した。

スリム丸型蛍光管の(20型,27型,34型)セットで2,164円(税込・送料込)だった。LEDの普及により供給が不安定になりつつあるのか、ネットショップで価格調査すると価格のバラツキが大きく、店によっては2倍近い価格を付けているところも多い。
次回はもっと価格が高騰している事が懸念される。

価格コムのLEDシーリングライト人気トップ3を見ると、思った以上にLEDライトの価格低下が進んでいる。
(1)アイリスオーヤマ 3300lm 31W 約4,000円(税込・送料込)
(2)パナソニック 4299lm 33W 5,680円(税込・送料込)
(3)アイリスオーヤマ 5500lm 40W 5,500円(税込・送料込)

アイリスオーヤマのサイトによると、丸形蛍光灯の32形(消費電力30W)+40形(消費電力38W)の年間電気代は約3,672円で、これを同等のLEDランプ(丸形LEDランプ3240タイプ 消費電力31.5W)に交換すると年間電気代が約1,701円になる。
https://www.irisohyama.co.jp/news/2017/1002_1.html

以上を踏まえると、蛍光灯を交換するよりもLEDシーリングライトを購入した方が明らかに安い。次回からはそうしよう。

「小説家になろう」の「縦書きpdf」をKindleのクラウドに送ろうとしたけどうまくいかなかった話

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アニメ「無職転生」が面白いので、原作を「小説家になろう」のWebサイトで読み始めた。
書籍となって販売もされているが、全25巻を全て買うとKindle版で29,898円(税込)とかなりの額になるので、無料で読めるのは嬉しい。有料版の書籍では無料版にない加筆部分が読めるようになっているが、無料版でも十分。

アマゾン:無職転生(原作小説Kindle版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B074C3M54G?binding=kindle_edition

小説家になろう無職転生
https://ncode.syosetu.com/n9669bk/

Webブラウザでアクセスして読む。無料で読ませて頂いているのだからそれでも十分なのだが、できる事なら購入したKindle電子書籍コンテンツと同様にKindleクラウドに入れて、PCのKindleリーダーやタブレットKindleリーダーで相互にリジュームして読めるようにしたい。

小説家になろう」では、親切にも「縦書きpdf」なるものも提供してくれている。

小説家になろう無職転生(縦書きpdf) (7.4MB)
https://pdfnovels.net/n9669bk/main.pdf

Kindleでpdfを読む方法は
・ローカルのストレージにpdfファイルを置く方法
Kindleクラウドにpdfファイルを置く方法
があるが、当然後者の方法の方がリジュームなどの便利な機能を使えるため良い。端末は数年で買い替えてしまうので、端末を買い替えてもクラウドにファイルが残ってくれる点も良い。

Googleで手順を調べると「Kindleでpdfを読む」手順を解説したwebサイトは当然たくさんあるのだが、ローカルとクラウドの区別があいまいでよく分からず、とりあえず試してみた。

まず最初に試したのは、MacKindleアプリを使う方法。
1. ブラウザでpdfファイルをダウンロード
2. MacKindleアプリで「ファイル > pdfをインポート」で当該pdfファイルを選択
この手順でpdfファイルをMacKindleアプリで読めるようにはなったが、他のKindle端末には表示されない。どうやらローカルファイルとして扱われているようだ。このpdfファイルをクラウドにアップロードするメニューが無いかどうか探したが見つからず…。MacKindleアプリはかなり残念な出来なので、おそらく本当にできないのだろう。

次に試したのは、iPhoneKindleアプリを使う方法。
1. GoogleドライブにPDFを保存する
2. iPhoneGoogleドライブのアプリを起動
3. 転送したいPDFの右横にある「・・・」をタップ
4. 表示されるメニューから「アプリで開く」を選択
5. 「kindleに送信」を選択
6. タイトル「無職転生.pdf」、著者「理不尽な孫の手」、「kindleライブラリに保存」にチェックを入れ、「送信」ボタンをタップ
7. 「PDF変換 送信するドキュメントはPDFです。kindleフォーマットに変換しますか?」というメッセージが表示されるので「いいえ」を選択
8. しばらく待つと、kindle端末に転送したPDFが表示される
この方法だと、全てのKindle端末で本が表示されるようになった。どうやらクラウドへのpdfファイル格納が成功したようだ。
しかし…本を開くと真っ白け。ページは存在するが文字が存在しない。これは著作権保護か何か?
手順7の選択肢を「はい」にするのも試してみたが、そうするとKindleクラウドに何も追加されない。

…と、pdfファイルをKindleクラウドにアップロードして読む方法は分かったが、肝心の無職転生の縦書きpdfファイルはなぜか真っ白けになってしまい読めず。
Googleで「小説家になろう 縦書きpdf kindle 読めない」と検索すると1件だけ同じ事象で困っている人がいるが、有効な回答は付いていない。
https://syosetu.com/bbstopic/top/topicid/4331/

小説家になろう」公式からダウンロードした縦書きpdfファイルをそのままKindleで読むのが一番素直なやり方だと思うのだが、みんな「Narou.rb」というツールを使って電子書籍で読める形式に変換しているらしい。
このサイトとかにやり方が書いてあるが、結構面倒だからこんど暇な時にやってみよう…。
https://kunipon.com/3141

アニメ「平家物語」最低限の歴史背景やびわの歌をまとめてみた

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アニメ「平家物語」人物相関図

(↑人物相関図:アニメ「平家物語」公式サイトより)

2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を放送中のタイミングで同時代の「平家物語」が新作アニメとしてリリースされていると知り、さっそく鑑賞した。
キャラが立っていて、絵も音楽もかっこいい。日本が誇る古典名作が一流の製作陣とキャストによって最新作として楽しめるのはうれしい。
監督は「けいおん!」などの傑作を多数生み出した山田尚子

わずか全11話で「激動の15年」を描くため、飛ぶように時が流れていく。
歴史モノなので実際の史実を調べたり、平家物語の文語、現代語の対訳などを確認しながら鑑賞した。


■第1話「平家にあらざれば人にあらず」
・「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」
・【1170年(嘉応2年)】「殿下乗合事件」:平資盛が摂政・藤原基房の牛車とすれ違うときに下馬の礼を取らなかったことを無礼だとして、基房が資盛を馬から引き摺り下ろすなどのの恥辱を与えたことに対し、平清盛が激怒し、後日報復を加えた事件
・「六波羅の兵(つわもの)ども、ひた甲(かぶと)三百余騎、待ちうけ奉り、殿下を中にとり籠め参らせて、前後より一度に時をどっとつくりける。そこに追っかけ、ここに追っつめ、馬よりとって引き落とし、髻(もとどり)を切る。これこそ平家悪行のはじめなれ」


■第2話「娑婆の栄華は夢のゆめ」
・資盛、殿下乗合事件の謹慎のため伊勢へ。
・清盛に寵愛された2人の白拍子祇王と仏御前のエピソード。
・「娑婆の栄華は夢の夢、楽しみ栄えて何かせむ。かように様を変えて参りたれば、日ごろの咎をば許し給え。許しましょうと仰せられば、諸共に念仏して一つ蓮(はちす)の身とならん」
・【1171年(承安元年)12月】:徳子、高徳天皇に入内する。


■第3話「鹿ケ谷の陰謀」
・前回から6年が経過、資盛の謹慎は解けており、徳子は未だ子を授からず。
・【1176年(安元2年)7月】後白河法皇の妻・滋子亡くなる。後白河法皇と清盛の仲を取り持つ調整役だった滋子が亡くなり、両者の関係が不安定に。
・【1177年(安元3年)】厳島神社で平家一門が徳子に子宝が授かることを祈願する。重盛の息子三兄弟(維盛・資盛・清経)が潮の引いた厳島の海を歩くのを、びわが後ろから見るシーンが"二度と戻らぬあの日"の象徴のようで印象的。
・今回描かれる白山事件と鹿ヶ谷の陰謀の背景には、2つの対立(後白河法皇 vs. 清盛)と(園城寺 vs. 延暦寺)がある。後白河法皇園城寺を、清盛は延暦寺をそれそれ信仰したため、これらが組み合わさり(後白河・園城寺派)と(清盛・延暦寺派)の対立構図となる。
後白河法皇の側近に西光、藤原成親俊寛がいる。西光の子が藤原師高と藤原師経。
延暦寺の一番偉い人が天台宗座主・明雲
・以上をまとめると、こうなる
・(後白河・園城寺派):西光・藤原師高・藤原師経・俊寛藤原成親
・(清盛・延暦寺派):明雲
・【1177年(安元3年)3月:白山事件】西光の子・藤原師高と藤原師経が延暦寺系の加賀・白山寺にイチャモンをつけて寺を焼いてしまった。延暦寺・明雲はこれに怒り、師高・師経の処分を求めて強訴。後白河法皇は強訴から内裏を守ることを重盛に命じる。強訴を退ける際、重盛の兵が神輿に矢を当ててしまい、さらに僧徒に死者も出た。強訴の僧徒たちは神輿を放置して延暦寺に退却したが、強引に強訴を退ける形となったことで新仏の祟りや延暦寺の報復を恐れた後白河法皇は、延暦寺の要求通り、師高は流罪、師経は禁獄の処分を下した。
・「さて神輿(みこし)を先立て参らせて、東の陣頭、大賢門より入れ奉らむとしければ、狼藉たちまちに出で来て、武士ども散々に射奉る。神輿にも、矢どもあまた射たてたり。神人宮仕射ころされ、衆徒多く疵を被る」
・【1177年(安元3年)4月:安元の大火(太郎焼亡)】平安京の三分の一が灰燼に帰したと言われる大火事。重盛の屋敷も消失した。
・【1177年(安元3年)5月:延暦寺攻撃命令】(アニメでは省略されたエピソード)このたびの強訴で延暦寺側の要求を呑むことになった後白河法皇だったが腹の虫がおさまらず、強訴の責任は明雲にあると言いがかりをつけ、座主職の罷免と所領の没収、伊豆への配流を決定する。延暦寺はこの決定に反発し、護送中の明雲を力づくで奪還した。これに対し後白河法皇は、平家に延暦寺攻撃命令を出す。神罰や仏罰が真実であると考えていた当時として、延暦寺を攻撃することは考えられないことだったのみならず、清盛は延暦寺を信仰していたことから、この命令は二重の意味でとんでもないことだった。清盛は後白河法皇を必死に説得するが及ばず、やむなくこれを受諾した。
・【1177年(安元3年)6月:鹿ヶ谷の陰謀俊寛の鹿ヶ谷の邸にて、打倒平家の密議がなされた。同席していたのは後白河法皇およびその側近の俊寛、西光、藤原成親など。密告によりこれを知った清盛は延暦寺の攻撃を中止。"鹿ヶ谷の陰謀"の関係者を軒並み捕らえた。西光に全てを自白させた清盛は西光を打ち首にすることを決定し、さらに後白河法皇を幽閉しようとしたが、重盛の命をかけた説得により清盛はこれを思いとどまった。関係者の処分は、西光および子の師高は惨殺、藤原成親は流刑のち殺される。藤原成親の長子・成経は鬼界ヶ島に配流。俊寛と平康頼も鬼界ヶ島に配流。


■第4話:無文の沙汰
・【1178年(治承2年)】徳子の安産祈願の恩赦により、藤原成経、平康頼は赦免され京に帰るが、俊寛は許されず鬼界ヶ島に残される
・「『さて、いかにおのおの、俊寛をば遂に捨て給うか』『これ乗せてゆけ、具してゆけ」と、をめき叫べども、漕ぎ行く舟の習いにて、跡は白浪ばかりなり。いまだ遠からぬ舟なれども、涙に暮れて見えざりけれ」
・【1178年(治承2年)12月】後に安徳天皇となる、徳子の子が無事生まれる
・【1179年(治承3年)6月】9歳で摂政・近衛基実に嫁いでいた清盛の娘・盛子が死去(24歳)
・【1179年(治承3年)7月】重盛、42歳で死去


■第5話:橋合戦
・重盛が亡くなったため、重盛に代わる新しい平家の指導者層の出番が増える。宗盛は既におなじみだが、知盛は強い武将として、重衡は知性のある武将として、性格はともに優しい兄貴分キャラとして描かれる。
・【1179年(治承3年):治承3年の政変】藤原家に嫁いだ娘・盛子、そして平家のナンバー2・嫡男の重盛が相次いで亡くなると、そのいずれの所領をも後白河法皇により没収され、怒った清盛が後白河法皇を幽閉、反平家の院近臣の官職を解き平家に好意的な公家たちを代わりに重要な官職につけた。清盛によるクーデター。
・【1180年(治承4年)4月】安徳天皇即位
・【1180年(治承4年)5月:以仁王による平家追討の令旨】"治承3年の政変"により後白河法皇をも追い落とし、独裁色を強めた平家政権に不満を持っていた以仁王が「平家追討の令旨」を全国の豪族に向けて発布。以仁王源頼政の軍は園城寺から奈良の興福寺に逃げる途中、平等院で平家軍に追いつかれ、宇治橋で戦闘になる。平家軍は宇治橋の戦いを制し、源頼政平等院にて自害、以仁王も逃げ延びる途中で矢を受け死亡。その後、園城寺興福寺は再び平家への反抗の姿勢を見せたため、12月、平家は園城寺を焼き討ちにした。
・「平家二万八千余騎、木幡山うち越えて、宇治橋の詰に押し寄せたる。『すはや、討ち奉れ、討ち奉れ』しかれども…(『橋を引いたぞ、過ちをするなー』)…後陣これを聞きつけず、我先にと進むうちに、二百余騎、押し落とされ流されけり。これより両方の詰にうっ立って矢合わせす。そこへ五智院の但馬、鎧もかけず、楯も持たず通りける。向かってくるをば斬って落とす、斬って落とす。してこそ矢切の但馬と言われけれ」


■第6話:都遷り
・【1180年(治承4年)6月】福原遷都
・【1180年(治承4年)8月】頼朝挙兵
・【1180年(治承4年)10月:富士川の戦い】重盛の嫡男・維盛が率いる平家軍が、水鳥がいっせいに飛び立つ音を源氏の奇襲と勘違いし混乱に陥り戦わずして敗走
・「その夜の夜半あたり、富士の沼にいくらも群れ居たりける水鳥どもが、何にか驚きたりけん。一度にばっと立てる羽音の、大風、雷などの様に聞こえければ、平家の兵ども『すはや源氏の大勢の寄するは、取り籠められては敵うまじ。』平家の兵ども、取る物もとりあえず、我先にとぞ落ち行きける」


■第7話:清盛、死す
・【1180年(治承4年)11月】都を京都に戻す
・【1180年(治承4年)12月:南都焼き討ち】平家に対して反発を深める奈良・興福寺に対し、清盛は重衡を総大将として兵を送り込んだ。この争いの中で、火が想定外に燃え広がり、興福寺のみならず東大寺も巻き込んで大部分が消失した。これにより平家は世間より大変な反感を買い孤立を深めた。重衡本人もこの罪深い行いを反省し思い悩んだ。
・【1181年(治承5年)1月】高倉上皇崩御
・【1181年(治承5年)2月】清盛死去(64歳)
・徳子「女人五つの障りあり 無垢の浄土は疎けれど 蓮花し濁りに開くれば 龍女も仏に成りにけり」


■第8話:都落ち
・【1181年(治承5年)3月:墨俣川の戦い尾張美濃国境付近の墨俣川にて、重衡・維盛の平家軍が源行家を下した
・【1183年(寿永2年)5月:倶利伽羅峠の戦い木曾義仲が支配する北陸方面に平家は維盛を総大将とする10万の兵を差し向け、倶利伽羅峠の戦いで壊滅的な敗北を喫した。木曾義仲は京に向けて進撃を開始、兵力を失った平家に連戦連勝し、7月に入京を果たした
・「平家後ろを顧みれば、白旗雲のごとし。前後より敵は攻め来る。人には馬、落ち重なり重なり。さばかり深き谷一つを平家七万余騎で埋ずめたり。巖泉血を流し、死骸岡をなせり」
・【1183年(寿永2年)7月:平家都落ち】平家は一門の六波羅・八条邸を焼き払い、都を出た。福原に立ち寄り一夜を過ごした後、九州に向かった。


■第9話:平家流るる
・【1183年(寿永2年)9月:後鳥羽天皇即位】安徳天皇を平家に連れ去られた後白河法皇高倉天皇の第四皇子を後鳥羽天皇として即位させる。
・"太宰府落"エピソード。太宰府まで落ち延びた平家だったが、後白河法皇院宣を受け取った豊後の緒方三郎により太宰府を追い出される。平家一門は徒歩で箱崎まで移動。途中、平家の行く末に絶望した清経が入水自殺する。
・【1183年(寿永2年)10月:水島の戦い】備中国・水島(現在の倉敷市)にて、平家の軍が木曾義仲の軍を破る
木曾義仲後白河法皇を幽閉。後白河法皇と頼朝は「寿永二年十月宣旨」により手を結び、頼朝は範頼と義経を京に派兵する。
・【1184年(寿永3年)1月:宇治川の戦い源範頼義経の軍が木曾義仲を破る。木曾義仲は近江まで落ち延びた末、討ち死に。
・【1184年(寿永3年)7月:一ノ谷の戦い】"義経の逆落とし"エピソード。源氏の武将・熊谷直実が、若き平敦盛を討ち取るときに心を痛めるエピソード
・「扇を上げて招きければ、敦盛招かれて取って返す。首をかかんと甲を押し仰けて見れば、年は十六・七、容顔まことに美麗なり。『あはれ助け奉らばや』と思いて、後ろを見れば…」


■第10話:壇ノ浦
・平家一門(時子、宗盛、知盛、維盛、資盛、安徳天皇、徳子)は、屋島の平家拠点にいる
・一ノ谷から逃れる途中に捕らえられた重衡は後白河法皇の手に渡り、重衡の身柄と3種の神器との交換交渉がなされるが平家に拒絶され、鎌倉の源頼朝の元に護送される。(その後、重衡を憎む南都衆徒に引き渡され、斬首された)
・維盛は戦いに疲れ、矢島の屋敷を抜け出し出家し、入水自殺
源頼朝によって源範頼が"九州征伐"に派遣されるが、関門海峡にある彦島の平家拠点を平知盛が半年に亘って防衛する
・【1185年1月:屋島の戦い義経屋島を攻め、平家は追われて海に逃れる。"那須与一の扇的当て"エピソード
源頼朝(?)「(平家は)花も芽も種も絶やす」→OP主題歌「光るとき」の歌詞「いつかまた枯れた後で種になって続いてく」と呼応
・【1185年3月】壇ノ浦の戦い
・「平家一千余艘、源氏の船は三千余艘、源平両方陣を合わせて鬨をつくる。上は梵天までも聞こえ、下は海竜神も驚くらんとぞ覚えける。」


■第11話:諸行無常
・「幼き帝、山鳩色の御衣に、角髪(びんづら)を結わせ給いて、お涙におぼれ、小さく美しき御手を合わせ、まず東を伏し拝み、その後、西に向かわせ給いて、御念仏ありしかば、二位殿やがて抱き奉り『波の下にも都の候うぞ』と慰め奉る。悲しきかな、無常の春の風、たちまちに花の御姿を散らし、情けなきかな、分段の荒き浪、玉体を沈め奉る」
・「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵におなじ。」


FODプレミアム先行配信で全話視聴しての感想。第1話を見た時の期待値の半分くらいか。徳子には特にがっかりした。「私はこの子を守り抜く」とずっと言っていたのに、時子が安徳天皇を抱いて海に入るのをなぜ大人しく見ているのか?結果はオリジナルの「平家物語」通りでありながら、その行動に至る理由を見せて感動させてくれると思っていたので、それが全くなかったことに拍子抜け。未来視ができ死者も見れる、びわという飛び道具はそのために存在したんじゃないのか?
一ノ谷の海辺で、源氏の武将・熊谷直実が若き平敦盛を討ち取るときに心を痛める有名なエピソードも、もうちょっと納得感のある場面を作れなかったのか?元々このエピソードはベッタベタのコッテコテなので、演劇やそれこそ琵琶法師の語りの上では映えるだろうが、このアニメでは完全に浮いてしまっていた。か弱い美少年剣士が、ゴツいオッサン猛将と剣技であんなに拮抗した戦いする?とか、平敦盛を残して他の平家の兵が一人残らず船にキレイに乗り込んでいるなんてことある?とか、余計なことを視聴者に考えさせないでほしい笑。
"一ノ谷の義経の逆落とし"、"矢島の那須与一の扇当て"、などのエピソードの「取りあえず入れました感」も残念。前後のシーンと全然つながっていない。
後半は戦争シーンや人が死ぬシーンが多く、そういう極限状態を描ききれていないことが後半の失速感につながった。
逆に、政争シーン中心の前半は非常に良かった。ドロドロの政争をあえてコミカルに描いていてかわいい。重盛が死んでフヌケ状態になった清盛が、後白河法皇への憎しみで復活する場面とか好き。

本記事を作成するにあたり、Wikipediaのほか、以下のウェブサイトを参考にした。

「学ぶ・教える.COM 平家物語の原文・現代語訳」
http://www.manabu-oshieru.com/daigakujuken/kobun/heike.html

「まなれきドットコム」
https://manareki.com/sisigatani
時代背景の説明がものすごく分かりやすい。

「読書好きのための、京都案内」
https://kuragewahidarikiki.com/heikemonogatari2/2024/
今季の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の解説にも力が入っている

「春夏秋冬アニメ 考察・解説・感想ブログ」
https://animedeeply.com/gato/37620/
各話解説がかなり丁寧