※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:窓ぎわのトットちゃん (本 1981年)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/4062932121
2023年末に公開されたアニメ映画「窓ぎわのトットちゃん」を2024年2月に終映間際に劇場で鑑賞して、とても素晴らしかったので原作を読んでみることにした。図書館で予約して、すぐに読めるだろうと待っていたら待てども待てども来ない。よく見たら「50人待ち」になっていた笑。きっと私の他にも映画を見て原作を読みたくなった人がたくさんいたのだと思う。3ヶ月ほど経ち、このほどやっとのことで手にすることができて読んでみた。面白かった。
トットちゃんの視点と小林先生の視点、大人と子供の両方の視点が入っているのが本作の面白さだ。小林先生の子供との向き合い方は時代を超えて普遍的なものだ。子供を”子供”と見くびらずに、あくまでひとりの人間として向き合う感じ。黒柳さんが子供について語っているのをみると、この考え方はしっかり黒柳さんに引き継がれているように思う。
トットちゃんが小学校に入学するところから始まり、東京の空襲が激しくなってきて疎開するところで終わる構成も、本作が持つユニークで素晴らしい点のひとつだ。大正時代の自由な気風の中で小林先生が作り出した「トモエ学園」というひとつの理想の学校が、戦争のせいで(東京空襲のせいで)運営ができなくなり、ついには空襲で燃えて無くなってしまう。「楽しい、素晴らしいトモエ学園」で終わらず、心に残る。
私が読んだ「[新組版]文庫版」は2015年に初版が発行されたもので、1981年の最初の単行本に収録された「あとがき」、1984年の文庫版に収録された「文庫版あとがき」、2006年の単行本新装版に収録された「単行本新装版あとがき」の全てが収録されていて、文庫本の割に文字が大きく可愛らしいフォントで読みやすくてよかった。
「窓ぎわのトットちゃん」関連ではアニメ映画がすごいのは周知の事実として、YouTubeにアップロードされた「[ラジオ]「トットちゃんの小学校」黒柳徹子講演会 (NHK R1 1983年1月1日放送)」の動画もすごく良かった。
リンク:https://youtu.be/rkm0UwD0puk
【概要 (Wikipediaより)】
著者の黒柳が尋常小学校へ入学した頃から青森へ疎開するまでの期間に起きた出来事が書かれている、完全なノンフィクション作品である。作中の主な舞台は東京都目黒区自由が丘にかつて存在し[注 1]、黒柳が通学したトモエ学園で、黒柳自身の小学生時代についてはもちろんのこと、トモエ学園におけるユニークな教育方法(リトミック、廃車になった電車を利用した教室など)や、校長である小林宗作の人柄が描かれている。また、黒柳の級友も全員実名で登場し、その中でも初恋の相手として物理学者の山内泰二も登場する。
作中で黒柳自身は、「トットちゃん」と三人称で語られている。これは、当時の本人が舌足らずで名前の「徹子(てつこ)」を「トット」と発音していたことや、「ちゃん」も自分の名前と思っていた事にちなむ。また、「窓ぎわ」とは、出版当時はリストラ予備軍のサラリーマンのことを「窓際族」と呼び出した時期であったためと、著者自身がトモエ学園に移る前に登校していた区立小学校で、チンドン屋を呼び込むために、授業中に窓の傍に立っていたことなどから付けられたものである。