※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:何様/朝井リョウ (小説 2016年)
評価:★3(★★★☆☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B07VWNTG7R
同作者の就職活動をテーマにした小説「何者」とセットで図書館で借りてきた。「何者」は就職活動で受験者の学生たちを描いた作品で、本作「何様」は面接官の側を描いた作品。タイトルの付け方が秀逸だし、文庫版の「何者」「何様」を左右に並べると受験者と面接官が向き合う構図になっておしゃれ。よくできている。
私が借りたのは2019年に刊行された文庫版は、2016年に刊行された単行本を底本としている。
短編集となっており、第1話から第5話は、前作「何者」に登場した6人の前日譚・後日譚になっていることには読み始めてから気がついた。
・【第1話】(光太郎)水曜日の南階段はきれい
・【第2話】(里香と隆良)それでは二人組を作ってください
・【第3話】(サワ先輩)逆算
・【第4話】(ギンジ)きみだけの絶対
・【第5話】(瑞月)むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった
・【第6話】何様
最初に表題作の第6話を読んで、次に第1話を読んでみたのだが、読んだ直後から内容を忘れてしまいそうなほど、どちらも特に心動かされることがなく、残りを読んでも時間の無駄だと判断して読むのを止めた。
朝井リョウの作品は「桐島、部活やめるってよ」→「何者」→「何様」の順番で読んできたのだが、この人の作品ってどうも作者の情念が乗っかっていなくて筆先だけでテキトーに書いている感じがして、今後はもうこの人の作品を読むのは止めようと思う。
映画「桐島、部活やめるってよ」でこの作家に注目したが、原作小説は映画ほどではなかったし、たぶんあの映画が奇跡の作品だったんだろう。2023年に映画化された「正欲」はまだ未鑑賞だが、なんかもうこの作家の作品というだけで見る気が失せてきた。