週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー) 冬物語/原秀則 (漫画 1987〜1990年)(全7巻)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:冬物語原秀則 (漫画 1987〜1990年)(全7巻)
評価:★2(★★☆☆☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B074C8TCQK

就職活動を題材にしたある小説のレビューで、誰かが「若者を描いた青春物語ならこの漫画がおもしろい」とおすすめしていたのを見て、図書館で借りてきて読んでみた。単行本の表紙絵のタッチがこの年代特有のかわいらしさが出ていて期待して読み始めたのだがクソだった。いくらなんでも主人公キモすぎるだろ。

主人公の森川光は1年目の大学受験で日東駒専全てに落ちて、”偏差値最低レベル”の「八千代商科大学」にも落ちて浪人決定。予備校で全国模試一位を取るほどの秀才・天宮しおりに一目惚れして、雰囲気に流されて自分も東大を宣言するもいつもボケーっとしているばかりで全く努力もしない。ところがそんな主人公はなぜか女にモテる。もう一人のヒロイン、慶應医学部を目指す奈緒子が現れて好意を寄せてくれるが、主人公は優柔不断で態度をはっきりさせず、2人のヒロインの間を行ったり来たりする展開が延々と続く。大した勉強もせず恋愛の妄想に1年間を浪費した主人公の学力は1年前と大して変わりがない。2回目の受験も東大は受験することすらできず日東駒専全てに落ち、「八千代商科大学」に進学する。大学に入るとそこでもまた可愛い女の子が仲良くしてくれるが、主人公は「八千代商科大学」は恥ずかしいとかなんとか言って大学を辞めてもう一度大学受験を目指す。ここでもまた「東大を目指す」などと寝言を言って大した努力もせず、2人のヒロインの間を行ったり来たりする展開がまた繰り返される。3回目の受験は日東駒専のうち専修大学にかろうじて補欠合格を果たし、奈緒子におめでとうと祝福されて終わり。

目標に向かって勉強に励むこともせず、恋愛でもあんなにモテるアドバンテージがありながら1ミリの男気も勇気もなく、それなのにさんざん傷つけた奈緒子が待っていてくれるって、一体読者はこの物語をどう受け止めたらいいのか。

ラブひなとかうる星やつらみたいなギャグに振り切ったラブコメならこういうクズ男が主人公でもいいのだが、本作の場合リアル路線で描いているからキツい。

いや、この主人公には「クズ男」の称号すら勿体無い。クズ男ってのは一般的に生産的な努力をせずに、そのくせ他人を都合よく利用するような奴の事をいうが、そのような輩にもあるいみ暴力性・男性性の魅力があるわけだが、こいつにはそれもない。マジでクズ以下。

ほんと何なのこの作品。第1巻のAmazonレビュー評価が★4.2だが、本当にそんな高評価に値する作品だろうか。いや、到底そうは思えないし、私はこの作者(原秀則)の作品は今後一切読まないつもりだ。単行本の巻末に作者近影がイラストで載っているのだが、そのヘラヘラした表情が、いかにもこのキモイ作品を描いた作者らしくて納得してしまった。