週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー) サウンド・オブ・ミュージック(映画 1965年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:サウンド・オブ・ミュージック(映画 1965年)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B018FK9C1Y

学習漫画「マリア・フォン・トラップ(集英社 世界の伝記NEXTシリーズ)」を読んでこの映画を観たくなったので、Amazonプライムビデオでレンタル(300円)して鑑賞した。

私が鑑賞したのは「製作50周年記念版」という吹替版。Amazon公式ページの説明は以下の通り。

【概要(「サウンド・オブ・ミュージック 製作50周年記念版」Amazon公式ページより)】
「ドレミの歌」が、「私のお気に入り」が、「エーデルワイス」が、美しいザルツブルクの街に楽しい歌声で鳴り響く!製作50周年を記念して、マリアに平原綾香、トラップ大佐に石丸幹二、リーズルに日笠陽子、主要キャラクター3人に超豪華実力派キャストを迎えた新しい日本語吹替音声で名作が甦る!

感想は…面白かった!バックにアルプス山脈(?)が見えるオーストリアザルツブルクの景色が美しい。それから、終盤にナチス監視の下で行われたコンクールでトラップ一家がエーデルワイスを歌い、大佐が聴衆に向かって共に歌うように手を振ると、ナチスに”侵略”された会場のオーストリア国民が団結してエーデルワイスの大合唱に変わるシーンは感動した。エーデルワイスは白い可憐な花をつける高山植物で、スイスとオーストリアの国花に指定されているのだという。表立ってナチスに反抗することはできないが、オーストリアを象徴する花、エーデルワイスによって団結を示すという…本当にいいシーンだ。

ところが、Wikipediaで詳しく調べてみると、ここは史実とはだいぶ異なるらしい…笑。しかも、オーストリア人はそれほどエーデルワイスの花に思い入れがないという話もあり、複雑な気分だ。史実に比較的忠実な映画「菩提樹」を観て見たいが、Amazonプライムビデオでは配信されておらず、DVDを借りるしかなく、ハードルが高い。

【史実との相違点(Wikipediaより)】

・実際にはオーストリアにおいてもドイツによるオーストリア併合を支持する国民が圧倒的に多く、動画サイトなどではこの映画の演出と異なりドイツ国旗を振りながら喜んでドイツ軍やアドルフ・ヒトラーを迎えるオーストリア国民の群衆を見ることが出来る。ドイツ軍進駐後にドイツ政府によって行われた国民投票では97パーセントが賛成したとされる

オーストリア・ドイツ等における否定的な評価(Wikipediaより)】

・『サウンド・オブ・ミュージック』は、地元のザルツブルクを含むドイツ語圏ではヒットしなかった。それはこの映画が当時のオーストリアの現実とまったく異なるものであることに起因する。そのため、オーストリアではザルツブルクを除いて、21世紀に入るまでこの映画は1度も上映されていない。また、第一次世界大戦当時の敵国であったイタリアなどではトラップ艦長は商船を攻撃した極悪人であり、それがイタリアと第二次世界大戦時に同盟国であったドイツに抵抗する英雄で格好よく描かれているという点で反感を買い、本映画の上映が禁止されている町すらある。

・しかし、西ドイツではこの映画の9年前、ミュージカルが作られるより以前の1956年と1958年に同じくトラップ一家の物語を題材とした映画『菩提樹』、『続・菩提樹』が制作されており、ドイツ語圏での『サウンド・オブ・ミュージック』の不評とは対照的に『菩提樹』は「1950年代で最も成功したドイツ映画のひとつ」とも言われている。

・本作品では、映画の冒頭に字幕で出てくる「オーストリア 1930年代 最後の黄金の日々」という表現のとおり、ナチスが台頭する以前のオーストリアが自由で民主的な国であり、ゲオルク・フォン・トラップがその自由を守るシンボルとしてナチスと戦うように描かれているが、実際にはそうではなかった。

・彼の立場はオーストリアファシズムと言われる時代の考え方を支持するものであって、1930年代初めに議会が停止されて社会民主党労働組合が解散させられ、ナチスも抑え込まれた状況下での当時の首相フォン・シュシュニックを支持していた。そして、古い体制を支持(映画中のパーティ―において彼が燕尾服の首から掛けて佩用している中綬章タイプの勲章は古いファシズムを表すものである)して、結局ナチスとの権力争いに敗れたのであって決して自由を目指してと戦う者とは違うものであった。

・そのため、戦後中立を標榜したオーストリアにとって、戦前のオーストリアも自由を抑圧した体制であり、やがてナチスに迎合して合邦された苦い歴史を作ったオーストリアファシズムを支持するトラップ一家は、単に権力争いに敗れて亡命を余儀なくされただけであり、戦前の体制を擁護する映画であると見られている。