※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:不滅のあなたへ (アニメ 2021〜)
評価:★2(★★☆☆☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B0925558TM
2025年10月期に、シーズン3の放送が開始するのに合わせ、シーズン1(20話)とシーズン2(20話)がNHKで一挙再放送していたので録画して見てみた。
「不滅のあなたへ」という壮大なタイトルと、第1話の「これからすごい物語が始まります」感がすごくて期待が最大まで高まったが、その後は(シーズン2の)最後までクソみたいなストーリーが延々と続くだけだった。
この作者は一体何を描きたいのか?その「魂」みたいなものが一切感じられないまま、他のアニメや映画で見たような既視感のあるエピソードがぶつ切りでどんどん提供されては消費されていく。生成AIが適当に人間の真似をして作った意味のないストーリーみたいで、これを生身の人間が作っているのだと思うと逆に不気味で怖くなってくる。ノッカーに寄生された人がゾンビみたいになってヨダレを垂らしながら襲ってくるところなんかは、本当に安っぽい展開で見ていて情けない気持ちになってしまった。OP主題歌の「PINK BLOOD/宇多田ヒカル」が無駄にオシャレなのも、どうしようもないストーリーとの落差が大きくてキツい笑。
この作者のデビュー作「聲の形」は魂が込もったすごい作品だったが、この作品ではその作風が悪い意味でガラリと変わってしまった。
死ぬほどつまらなかったが、こっちも半分意地になって1.3倍速モードでシーズン1&2の全40話を完走した。
話数が進むにつれ、フシは新たな”器(=自らが変化できる人や動物の姿)”を増やしていくのだが、シーズン2の後半(レンリル防衛戦)からはフシの能力が一段と進化して訳のわからないレベルになる。ファンタジー作品は現実ではあり得ない設定を盛り込むことで、「身体をサイボーグ化して寿命を伸ばせるとしたら?」とか「未来や過去を少しだけ見ることができるとしたら?」など、そのときに喚起される感情を想像したりすることが醍醐味だが、この作品の設定はいくらなんでもやりすぎだ。「生き返ることができる」ようになったことでフシはノッカーとの戦闘で仲間の命を弾薬のように次々と使い捨てる戦い方を始める。ひどいときには移動時間を省略するために仲間を殺して遠隔地にリスポーンさせる。
生命を道具のように使い捨てることは、本来この作品が描きたかったことと真逆なのではないか?
…本作品を真面目にレビューするとこのようになるが、実は私はシーズン2の後半(レンリル防衛戦)からは逆の意味でこの作品を楽しめるようになっていた。ある日、レンリル防衛戦のあたりを見ていると小六の娘(この作品を見ていない)が横に来たので解説してあげた。「城全体がフシ。」「これはフシの能力。城壁を修復できる」「これもフシの能力。ノッカーの攻撃が地面に接触するとフシがそれを感知して、カプセルを生成して閉じ込める」「これもフシの能力。死んだ奴の身体を生成して縄を切ると生き返る」と解説すると娘は爆笑。それ以来、娘と爆笑しながらこのメチャクチャなストーリーを楽しんだ。
なお、原作漫画は2016年に連載開始していて2025年に完結。単行本は全25巻で、1巻〜12巻が「前世編」、12巻〜18巻が「現世編」、19巻〜25巻が「来世編」となっている。
アニメはシーズン1・2(全40話)が「前世編」で、シーズン3(全22話?)が「現世編」に対応する模様。
シーズン3が製作されたこと自体が驚きだが、その先にまだ続きがあることに戦慄する。シーズン4もあるのか?