週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー)「二人の巨匠(チェーザレ 破壊の創造者 特別編)」 (漫画 2013年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:「二人の巨匠(チェーザレ 破壊の創造者 特別編)」 (漫画 2013年)
https://www.amazon.co.jp/dp/4904345355

評価:★4(★★★★☆)

(惣領冬実:著、原基晶:監修)の漫画作品「チェーザレ 破壊の創造者(全13巻・未完のまま終了)」の特別編で、漫画本編と同時代の2人の芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロを描いた短編作品。2013年に開催された「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」「ミケランジェロ展」のために書き下ろされた。

装丁が特殊で、ブックカバーを剥がすと茶色の皮表紙のような見た目になる仕掛けになっている。ただし、内容は薄くページ数も少ない(44ページ)。ハードカバー仕様の表紙も含めて、厚みが1cm位しかない。

本作は、フィレンツェの政庁舎の会議室の2つの壁面の絵画をレオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロが競作したという史実に基づいたエピソードを描いている。このときレオナルドは「アンギアーリの戦い」、ミケランジェロは「カッシーナの戦い」というタイトルで製作を開始し、結局どちらも未完に終わったが下絵や下絵の模写の一部が残っており、それはWikipediaでも見ることができる。

本作の見どころはそれらの下絵で残っている範囲外を惣領冬美さんが補完して描いていることだが、それもあくまで背景のひとつとして出てくる程度なので結局中途半端で特に印象に残らない。これならWikipediaで実際の下絵を見た方がいい。

総括すると本作は、「チェーザレ」本編のファンならば読んだ方がいいが、そうでなければ特に読む必要がない。それにしても、つくづく「チェーザレ」本編が未完のまま終了してしまったことが惜しまれるが、その片鱗はこの短編にも現れているように思う。だって、本短編にはメインのプロットがなく、ただ「レオナルドはチェーザレに仕えていた時期の経験から、『アンギアーリの戦い』の絵画では戦争の生々しさを描いた」というたったひとつの小ネタがあるだけだから。「チェーザレ」本編ももっとメインのプロットをはっきりと意識して計画的に執筆すれば、未完で頓挫することもなかったのではないだろうか。