※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:進撃の巨人 (アニメ 2013〜23)(全94話)
評価:★5(★★★★★)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B0F7FPXP5M
「進撃の巨人」アニメを半月くらいで一気見してみた。リアルタイムで原作漫画もアニメも見たが、最初から最後まで一気見した今回が一番、ストーリーにのめり込めた。
初鑑賞ではないので複雑な設定も割とすんなり頭に入ってきたし、セリフが多い箇所はあえて1.3倍速で鑑賞すると、くどいセリフが却ってすんなり頭に入ってくることも発見した。
キーポイントをまとめてみた。
【不戦の誓いについて】
・145代フリッツ王は、エルディア帝国の過去を「巨人の力による殺戮」と捉え、パラディ島に巨人の力で三重の壁を建設し、壁の中に閉じ籠り「もう二度と戦わない」不戦の誓いを立てた
・始祖の巨人には、「巨人の操作」「記憶の改変」「ユミルの民への干渉」「巨人の身体への干渉」など、圧倒的な力があるが、王家の人間が始祖の巨人を継承すると、145代フリッツ王の思想に支配されるため、巨人の力を外敵と戦うために使えない
・王家の血を引かないエレンが始祖の巨人を継承したため、「始祖の巨人を持つエレン」と「王家の血を持つジーク」とで「フリッツ王の呪縛を出し抜く」ことが可能となった
【マーレ編の六勢力】
・エレン
・調査兵団
・兵団政権
・ジーク
・イェレナ
・フロック(イェーガー派)
【エレンとジークについて】
・「始祖の巨人」エレンと「王家の血」ジークが接触し、「道」に入りユミル含めて3人になる場面。ここまでのストーリー展開では「始祖の巨人」エレンの意思が通ると考えられてきたが、実際はそうではなかった。
・あくまで判断するのはユミル自身。ただしユミルはフリッツ王への愛に縛られているので、フリッツ王の血を引くジークが圧倒的有利。
・ジークは「全てのエルディア人から生殖能力を奪え(=安楽死計画)」「今すぐやれ!」「俺は王家の血を引く者だ!」と命じる。
・エレンは「オレがこの世を終わらせてやる」「オレに力を貸せ」「誰にも従わなくていい」「お前が決めていい」と言う。
・エレンの言葉がユミルの心を動かした。2000年間、フリッツ王とその子孫の命令に従ってきたユミルが初めて、自分の意思で、「よくわかんないけど、エレンの言うことを信じてみようかな」となった。「地鳴らし」発動。
・なお、このときユミルが行ったのは「全ての巨人の硬質化能力を解除」すること。結果として三重の壁が全て崩壊し、「時鳴らし」が発動された。副作用として、鎧の巨人の硬質化も解除、アニが囚われていた水晶体も砕けた。アルミンは「シガンシナ区」の外壁の巨人を解放するだけで、武力の示威行為としては十分なのに、やりすぎだ!と言っていたが、ユミルの能力でそんな細かい制御ができると言うこと自体思い込みだったのかもしれない。
【エレンについて】
・エレンは「壁の外にも人がいると知ってがっかりした」「全てを平らにしたかった」=「人類大虐殺(地鳴らし)」の肯定
・「地鳴らしを止めるために自分を殺させることで、アルミンたちを世界の英雄にする」ことで仲間を守る計画でもあった
・エレン「何度も試した」「未来の記憶は寸分違わぬまま」「起こることは変わらなかった」=未来を変えようとしたが変えられなかった
・普通のタイムトラベル作品なら、「未来Aを見る」→「未来を変えようと行動する」→「未来Bになる」となるところ、進撃の巨人では、「地鳴らしをする未来を見た」→「でも地鳴らしなんてしたくない。未来を変えようとする」→「しかし、その行動も含めて未来の中に組み込まれているので変えられない」=「因果のループ」
・自らが自由を希求して突き進んだ結果、自分が縛られる=「俺は自由の奴隷だ」
整理すると、エレンの以下の思いは全て本当だったということ。
「仲間に長生きしてほしい」
「パラディ島を守りたい」
「ミカサやアルミンを守りたい」
「地鳴らしを止めさせ、自分を殺させて仲間を英雄にしたい」
「世界を平らにしたかった」
「外の世界に人類がいることに絶望した」
「地鳴らしをやりたくなかった」
「未来を変えようとした」
「しかし未来を変えられなかった」
【ミカサについて】
・エレンが自由に縛られていたのに対し、ミカサは愛に縛られていた
・ユミルもフリッツ王への愛に縛られていた(ので、フリッツ王の命令に従って2000年間、巨人を作り続けた)
・最後、ミカサはエレンを「愛しているからこそ殺す」。ユミルはそれを見て、愛の呪縛から解放され、エルディア人の巨人の力を消滅させる
・だから、「世界を救ったのはミカサ」
調査兵団視点でマーレ編以降のあらすじを振り返ってみる。
1.マーレ調査船を捕獲:この時点の調査兵団は「イェレナ・オニャンコポン(=反マーレ義勇兵)」と協力、ジークに対しては警戒
2.ジークの「秘策」を検討する:始祖の巨人を持つエレン+王家の血を持つジークを組み合わせれば、始祖の力を使えることが判明。「地鳴らしを抑止力として使う」ことを検討
3.調査兵団がマーレへ潜入:「世界と話し合う道」を探す
4.エレンが単独行動:エレンとジークが合流。調査兵団はエレンとジークの本当の計画を知らない。
5.レベリオ区襲撃:エレンが単独でレベリオ区襲撃を決行。調査兵団は、「エレンを助けるしかない」という形で戦闘に参加。
6.帰国:調査兵団はエレンを警戒し拘束。ジークも巨大樹の森に連れて行きエレンと隔離した状態で監視。
7.ザックレー暗殺:イェーガー派がザックレーを暗殺。エレンが脱走しイェーガー派を率いて兵団に反旗を翻し、「兵団政権と調査兵団」vs.「エレンとイェーガー派」という対立構造になる
8.ニコロのレストラン:脊髄液入りワインの存在が発覚。イェレナたちは、ジークのためにかなり大掛かりな工作をしていた。ワインを飲んでしまった兵団上層部をイェレナが掌握。
9.イェレナと一時的に合流:ジークの本当の計画=エルディア人安楽死計画と知るが、表面上はイェレナと同調して合流する
10.ジークが逃走、リヴァイが瀕死に:ジークが「叫び」でリヴァイの部下を巨人化し、逃走。
11.調査兵団、完全に追い詰められる:調査兵団はエレンとジークを取り逃し、兵団政権もザックレーが暗殺され、上層部もイェレナにより拘束される。実質的にイェーガー派がパラディ島の実権を握り始める
12.マーレ軍がパラディ島へ:この状態でパラディ島勢力とマーレの戦いが始まる。一方ジークとエレンも合流しようとしている。イェレナはジークを支持。オニャンコポンは調査兵団につく。
13.「地鳴らし」発動:エレンとジークが接触し「地鳴らし」が発動。エレンを止めるため、調査兵団とマーレ勢力が手を組む
14.港でイェーガー派と戦う:「地鳴らし」を止めたい調査兵団と、止めたくないイェーガー派が港で交戦する
15.飛行艇でエレンを追う:最後の戦い
調査兵団と観客は、他の勢力(エレン、ジーク、イェレナ、フロック(イェーガー派))がどういう目的で動いているか明確に把握できないままに、どの勢力についてどういう行動をするのか決断を迫られ、何らかの決断をして積極的に行動し、そしてその過程でどんどん人が死んでいく。敵も味方も。
人は、こんなに不確かなものに自分の命をかけたり、あやふやな大義のために対立した人を殺せるものだろうか。
いや絶対無理だ。私なら、こんな状況に追い込まれたら、何もせずに運を天に任せる笑。
この作品は全ての設定が緻密に組み上げられていて論理的な破綻は見当たらないが、これに関してはリアルな人間像として圧倒的に不自然で、破綻しているといえる。
「巨人が敵だった」頃、「巨人の正体が訓練兵の同期だった」頃、私は文句なしに物語に引き込まれたし、「壁の外の世界(マーレ国)が明らかになった」頃も物語が大きく広がったと感じて興奮した。「レベリオ区襲撃」の戦いあたりも、まだエレンと調査兵団に肩入れして見ることができた。
しかしエレンが沈黙して何もかもが謎のままストーリーが進む期間がいくらなんでも長過ぎた。誰が何を目的としているのかはっきりと明かされないままに、六勢力が入り乱れて、調査兵団もあっちについたりこっちについたり…。
作中でもコニーがオニャンコポンに向かって、「もう裏切られるのには飽きてんだぜ!俺は!!」と言って憔悴しきった様子を見せていたし、この作品で憔悴という言葉が最も似合うライナーは「もう嫌だ。自分を殺してくれ」「俺達はどうすれば報われるんだ」と生きることに疲れ果てていた。私も同じ気持ちだった。
ラストまで鑑賞してみて、確かにいままで散りばめられた全ての謎がパズルのピースのようにピタッと綺麗にハマったカタルシスみたいなのはあった。しかしよくよく考えてみれば、私は難解な謎解きをしたくてこの作品を鑑賞していたのではない。エレンや調査兵団が、多大な犠牲を払っても自由を希求する心、彼らの生存を脅かす脅威に勇敢に立ち向かう心に共感していたのだった。その思いに対して、ちょっと肩透かしをくらったような感じもする。
とはいえ、それを差し引いても明らかに突出した作品で、★5は揺るがない。
おまけ↓
【各シーズンの内容】
◆シーズン1(全25話)(#1〜#25):原作漫画の第1巻から第8巻に相当:「シガンシナ陥落(845年)」「人類の希望(訓練兵団期)」「トロスト区攻防戦」「壁外調査(女型の巨人との戦い)」「ストヘス区急襲」まで。
◆シーズン2(全12話)(#26〜#37):原作漫画の第9巻から第12巻に相当:「ウォール・ローゼ内に巨人が出現」「ウトガルド城の戦い」「ユミルの過去」「ライナーとベルトルトの正体発覚」「エレン奪還作戦」まで。
◆シーズン3 Part.1(全12話)(#38〜#49):原作漫画の第13巻から第18巻に相当:「エレンとヒストリアの身柄をめぐる王政との対立」「リヴァイとケニーの対決」「ヒストリアの出生の秘密」「ロッド・レイスの巨人化」「王政打倒」「ヒストリアの即位」まで。
◆シーズン3 Part.2(全10話)(#50〜#59):原作漫画の第18巻から第22巻に相当:「ウォール・マリア奪還作戦」「シガンシナ区決戦」「獣の巨人・鎧の巨人・超大型巨人との戦い」「エルヴィンとアルミンの生死をめぐる選択」「グリシャの地下室」「グリシャの過去」「壁の外の世界の存在が判明」まで。
◆The Final Season Part 1(全16話)(#60〜#75):原作漫画の第23巻から第29巻に相当:「マーレ編」「ライナーたちの過去」「ガビとファルコ」「エレンによるマーレ襲撃」「戦鎚の巨人との戦い」「ジークの安楽死計画」「イェーガー派の台頭」まで。
◆The Final Season Part 2(全12話)(#76〜87):原作漫画の第29巻第117話から第32巻に相当:「エレンとジークの接触」「グリシャの記憶」「始祖ユミル」「エレンの真意」「地鳴らしの発動」「世界への宣戦布告」「エレンを止めるための連合結成」まで。
◆The Final Season 完結編(前編)(全3話)(#88〜90):原作漫画の第33巻に相当:「地鳴らし」「オディハへの到着」「ハンジの最期」「飛行艇による出撃」「エレンとの最終決戦へ」まで。
◆The Final Season 完結編(後編)(全4話)(#91〜94):原作漫画の第34巻に相当:「始祖の巨人との最終決戦」「エレンとアルミンの対話」「ミカサの選択」「ユミルとミカサ」「地鳴らしの終結」「エレンの死」「2000年にわたる物語の完結」まで。
【各シーズンの主題歌】
◆シーズン1
・OP主題歌1「紅蓮の弓矢 / Linked Horizon」
・OP主題歌2「自由の翼 / Linked Horizon」
・ED主題歌1「美しき残酷な世界 / 日笠陽子」
・ED主題歌2「great escape / cinema staff」
◆シーズン2
・OP主題歌「心臓を捧げよ! / Linked Horizon」
・ED主題歌「夕暮れの鳥 / 神聖かまってちゃん」
◆シーズン3 Part.1
・OP主題歌「Red Swan / YOSHIKI feat. HYDE」
・ED主題歌「暁の鎮魂歌 / Linked Horizon」
◆シーズン3 Part.2
・OP主題歌「憧憬と屍の道 / Linked Horizon」
・ED主題歌「Name of Love / cinema staff」
◆The Final Season Part 1
・OP主題歌「僕の戦争 / 神聖かまってちゃん」
・ED主題歌「衝撃 / 安藤裕子」
◆The Final Season Part 2
・OP主題歌「The Rumbling / SiM」
・ED主題歌「悪魔の子 / ヒグチアイ」
◆The Final Season 完結編(前編)
・主題歌「UNDER THE TREE / SiM」
◆The Final Season 完結編(後編)
・主題歌「二千年... 若しくは... 二万年後の君へ・・・ / Linked Horizon」
◆The Final Season 完結編 各話版
・OP主題歌「最後の巨人 / Linked Horizon」
・ED主題歌「いってらっしゃい / ヒグチアイ」