週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー) 容疑者Xの献身 (映画 2008年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:容疑者Xの献身 (映画 2008年)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B00IHPP9UG
評価:★5(★★★★★)

人気テレビドラマ「ガリレオ」の劇場版として2008年に公開された作品。2024年3月、土曜プレミアムで放送されてTwitterで話題になっていたので久しぶりに鑑賞してみた。内容は半分くらい忘れていて、新鮮な気持ちで鑑賞できたこともあり、とても楽しめた。この作品は犯人の動機や結末を含めストーリーがとてもよくできているので、ミステリーにあまり興味がない私でも引き込まれる。トリックの隠し方や石神というキャラをずっと不気味な存在として見せるやり方など、演出面が非常に上手だと思う。そしてやはり有名なラストシーンがいい。これまで抑制していた分、堤真一の感情演技がよくて、見ているこっちの感情もぐちゃぐちゃにされる。ミステリーのジャンルでは屈指の名作と言えるのではないだろうか。本作のファンも多いので、他の人の感想を読んだり、YouTubeにたくさん上がっているレビュー動画を見るのも楽しい。

以下、取り止めもない感想を書く。

冒頭の石神のセリフ(ドアの隙間から)「殺したんですか?」「ゴキブリじゃないんでしょう?」が好き。ラストで全てが明らかになるまで石神は観客にとってずっと不気味なキャラで、それを支えたのは堤真一の素晴らしい演技。挙動も喋り方もぜんぶ気持ち悪くてイイ!笑

長塚圭史さんが演じる富樫慎二(靖子の別れた夫)のヘラヘラ笑いながら部屋に入ってくる演技が秀逸(笑)。”悪い男”の解像度が高い。

靖子と娘が石神の部屋に引っ越してきて挨拶に来る場面の娘がめちゃくちゃ可愛い笑。靖子が挨拶の品を渡している隣からひょこっと「つまらないものですけど」って。可愛すぎる笑。

ラストはやっぱり切なくて、見るたびに泣きそうになる。全てを犠牲にした計画がよりによって靖子によって台無しにされた石神が可哀想すぎる。湯川か靖子のどちらかが自分の中にこの秘密を抱えることができたら石神の計画は成功したのに…。湯川はルックスも才能も地位も全てを持っているのだから、この一点についてだけは親友の石神に譲ってやればいいのにと思うし、靖子も石神に恩義を感じているならこの好意を受けるべきだと思う…。特に靖子!靖子がゲロったのを愛だという解釈をよく目にするが、私はそう思わない。石神を愛せなんて無理なことは言わないが、せめて秘密を共有して共犯関係になってやることが石神への恩返しなんじゃないかね。

ただ…よくよく考えればアリバイのために無関係の人を殺害する石神はかなりアブない人なので、この人から恩を受けてしまった時点で靖子はかなりの厄介ごとに巻き込まれたと言える。あのまま石神が罪を被って服役して十数年後に出所したとしたら、どんなモンスターになっているのかを考えると恐ろしい笑。だが、そこにマジレスするのは無粋だ。この作品の正しい楽しみ方は、ストーリーを素直に感情的に受け入れて、愛も罪を被る計画もなにも報われない石神の悲劇を噛み締めて泣くことだ。

【キャスト】
・湯川:福山雅治
・内海:柴咲コウ
・草薙(刑事):北村一輝
・石神:堤真一
・花岡靖子:松雪泰子
・花岡美里(娘):金澤美穂
・富樫慎二(靖子の別れた夫):長塚圭史