週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー) ガリレオ 沈黙のパレード (映画 2022年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:ガリレオ 沈黙のパレード (映画 2022年)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8QFPDN9
評価:★3(★★★☆☆)

【概要 (映画.comより)】
東野圭吾のベストセラー小説を原作に、福山雅治演じる天才物理学者・湯川学が難事件を鮮やかに解決していく姿を描く大ヒット作「ガリレオ」シリーズの劇場版第3作。
数年前から行方不明になっていた女子高生が、遺体となって発見された。警視庁捜査一課の刑事・内海によると事件の容疑者は、湯川の大学時代の同期でもある刑事・草薙がかつて担当した少女殺害事件の容疑者で、無罪となった男だった。男は今回も黙秘を貫いて証拠不十分で釈放され、女子高生が住んでいた町に戻って来る。憎悪の空気が町全体を覆う中、夏祭りのパレード当日、さらなる事件が起こる。
キャストには内海役の柴咲コウ、草薙役の北村一輝らおなじみのメンバーが集結。前2作に続いて西谷弘が監督、福田靖が脚本を手がけた。

2023年3月、土曜プレミアムで2週連続でテレビドラマ「ガリレオ」シリーズの劇場版第1作「容疑者Xの献身(2008)」と第3作「沈黙のパレード(2022)」を放送していたのを録画して鑑賞した。「容疑者Xの献身(2008)」は本当に素晴らしく面白かったので期待して見たのだが本作はイマイチだった。なお劇場版第2作「真夏の方程式(2013)」は今回放送されず、私はまだ見たことがない。

(以下ネタバレあり)

本作は前提となる設定がちょっと複雑だ。

・15年前(2007年):本橋優奈ちゃんが殺害された事件の容疑者・蓮沼寛一が完全黙秘を貫いて無罪を勝ち取った
・3年前(2019年):歌手を目指していた町の人気者・並木佐織が行方不明になった。
・現在(2022年):行ったことも無い静岡県で火事になったゴミ屋敷から、並木佐織の焼死体が発見され、蓮沼寛一に容疑がかかるがまたしても完全黙秘で不起訴・釈放となった

本作の進行で一番気になってしまったのは、15年前の事件および並木佐織殺害事件の犯人が蓮沼であると決めつけた状態でストーリーが進むことだ。

被害者や担当刑事にとっては完全黙秘というやり方が気に入らないという気持ちはわかるが、結局有罪にできなかったということは蓮沼が犯人ではないという可能性もあるということ。「疑わしきは罰せず」の大原則や冤罪の恐ろしさを知っている人にとっては、この決めつけは絶対にやってはいけないことだと分かるから、基本的に乗ることができない設定だ。

蓮沼が犯人であると決めつけて蓮沼殺害計画を決行した「チーム菊野」の面々が、取り返しのつかないことをしてしまって報いを受けるのかと思ったらそんなこともなく、かなりモヤった。

また、並木佐織の事件の方は結果的に蓮沼が犯人ということになるから、まあ結果オーライなのだが、15年前の本橋優奈ちゃん事件の方は本当に蓮沼が犯人なのか、映画の中では特に説明となる描写がなかったので最後まで引っかかってしまった。

映画のプロローグで「チーム菊野」の面々の結末が描かれるのだが、これもすっきりしなかった。

・新倉直紀 (佐織に歌のレッスンをしていた先生):蓮沼殺害の実行犯であることを自白したので殺人罪
・新倉留美 (直紀の妻):並木佐織に対する傷害罪
・増村栄治 (本橋優奈ちゃんのおじ):蓮沼殺害の共同正犯もしくは殺人幇助で検討中、菊野市を離れてごみ収集の仕事に従事している
・並木祐太郎 (佐織の父):蓮沼殺害の共犯を検討したが送検見送り(無罪)
・並木真智子 (佐織の父):同上
・戸島修作 (液体窒素を準備):新倉直紀の行為は知らなかったということで共犯には問われない(無罪)
・高垣智也 (佐織の恋人、液体窒素を運搬):同上
・宮沢麻耶 (チーム菊野のリーダー):犯罪行為に関与していないということで(知らなかった?)立件の対象にならない

殺人事件に関与した並木夫妻や戸島、高垣が晴れやかな顔でのうのうと暮らしていて、実際そんなことあるのだろうか?甚だ疑問だ。あと、実質的に並木佐織を殺害したといえる新倉留美に対する並木夫妻の気持ちも全く描かれることがなかったが、どうなっているのか?かなりぐちゃぐちゃの感情があると思うのだが。

最後にどうでもいいことをひとつ…火災現場で発見された並木佐織の焼死体がきれいな全身骨格の標本みたいになって大写しになるシーンは笑ってしまった。冒頭、観客がこれから物語に入り込もうとしているシリアスなシーンで笑わせに来ないでほしい笑。