週休3日サラリーマンのブログ

空気を読まないサラリーマンをやってます。1980生まれ男です。既婚。2011年生まれ息子、2013年生まれ娘あり。

(チラ裏レビュー) ミッシング (映画 2024年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:ミッシング (映画 2024年)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:https://wwws.warnerbros.co.jp/missing/

【概要 (映画公式サイトのIntroductionより)】
限りなく哀しくて、愛しくて、優しい物語。
娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。
どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく——。失踪した娘を懸命に探し続けるが、夫婦間の温度差や、マスコミの報道、SNSでの誹謗中傷により、いつしか「心」を失くしていく母親・沙織里を演じたのは石原さとみ。「母となった今だからこそ、この役と向き合えた」と語り、これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んだ。
さらに、沙織里たち家族の取材を続けるテレビ局の記者・砂田に中村倫也、沙織里の夫・豊に青木崇高、娘の最後の目撃者となった沙織里の弟・圭吾に森優作、ほか豪華実力派キャスト陣が集結!
常に観客に衝撃を与え、想像力を刺激する作品を発表し続ける“人間描写の鬼”𠮷田恵輔が、「自身のキャリアの中で最も覚悟のいる作品」と語る本作は、雑音溢れる世の中をリアルに、そして繊細に描き、そこに生きるわたしたちの心を激しく揺らす。

石原さとみの熱演が話題になっていたので劇場で見てきた。

上映時間は約2時間。たしかに石原さとみの熱演はすごくて、そして演出も素晴らしかったのでまるで本当に娘を亡くした夫婦を間近に見ているような感覚だった。退屈には感じなかったがそれでも長かった…。

(以下ネタバレあり)

なにせ、最初から最後までストーリーが一切進行しない。観客が期待するような”結果”は何も起こらない。だからこの映画は娘を誘拐されて”missing”な状態を抱えたまま生きるという人生を正面から描いている。

何かはっきりした結末があれば、たとえそれがバッドエンドでも観客としてはある種のカタルシスがあるのだが、この映画はそれもないのである意味一番辛いかもしれない。

不注意から娘を失った夫婦に、いつか救いの瞬間は訪れるのか。上映中、それを固唾を飲んでずっと見守っていたのだが、最後まではっきりした形の救いの瞬間は訪れなかった。辛すぎる…。

娘が壁に残した落書きにガラスの置物を透過した虹色の光が美しく差し込む場面とか、別の家の失踪した子供の捜索を手伝って、その子供が見つかり感謝されたりとか、そういうあまりにもささやかな喜びを拾いながらこの人たちはこの先の長い人生を歩んでいくのか。どうフォローしようとしてもフォローしきれない。あまりにも大きな損失。

「それでも、人生を歩んでいかなくてはならない」そんな当たり前のことくらいしか言えない。これほど、見終わった後の心の落ち着け方が難しい映画は珍しいと思う。

映画の最後の方で、娘が失踪する原因を作った弟と一緒の軽自動車の車内で、ラジオから因縁の人気バンドのノリノリのライブ音声が流れて、沙織里もさすがに笑っちゃう場面は良かった。救いのない映画の中で、強いて言えばあれが一番の救いだった。