※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:「キリエのうた」 (映画 2023年製作)
(https://kyrie-movie.com/)
評価:★2(★★☆☆☆)
2023年10月、映画「キリエのうた」を劇場で鑑賞した。
主演のアイナ・ジ・エンドという歌手についても知らず(BiSHというグループに所属していてソロ活動もしているらしい)、広瀬すずが出演している事も知らず、全く前情報なしで鑑賞。
観る前からなんとなくそんな予感はあったのだけど案の定、全く自分には合わず、つまらなかった。
一言で言えば「サブカルクソ映画」。
(以下、ネタバレあり)
まあ時間潰し目的で観たので良かったんだけど、それでもイライラしたのは、震災の最中にキリエが夏彦と携帯でダラダラ通話しながら自転車で妹を探し回る場面。夏彦が何ひとつ避難の助言もできず、愛の告白もできず、ただオロオロしているだけのクセに「電話は切らないでくれ」って…。この時のキリエも非常事態にも関わらずスローな喋りと表情のないボケーっとした顔をカメラの前に晒すだけで、お前は何を考えているんだ?
夏彦は、とにかく男の腐ったようなやつで最悪。
震災直後に小学生だったルカを警察に連れて行ったら、そのまま保護施設の預かりとなって連絡を取ることができなくなり、黒木華演じる小学校教師と一緒に小さな声で「そんな、ひどい…」と抗議。
高校生くらいになったルカを”保護”していたときも、里親に通報されてまたルカを連れ去られ、また小さな声で「そんな、ひどい…」と抗議。
終盤、路上ミュージシャンとして売れてきたルカに会い、「どうして連絡をくれなかったんだ…!」と涙を流して抗議し、抱きしめたが、結局そのままフェードアウト。
お前は一体どうしたいの?
自分は何ひとつ責任を取る気がなく、災害や法律などの不可抗力によってキリエやルカが自分から引き剥がされるのを待ち、「自分は責任を取ろうとしたけど、災害のせいで、法律のせいで…自分は悪くないんです…」って?見ててイライラする。
この作品は「キリエ」の映画なので、ストーリーがクソでも歌が素晴らしければそれでいいとおもうのだが、このアイナ・ジ・エンドという歌手の歌声は私にはただただ耳障りなばかりで、冒頭、「キリエ」が路上ライブでイッコの前で歌い始めた時、あまりに汚い声だったのでマジで笑う場面かと思った。
あと、アイナ・ジ・エンド(ルカ/キリエ)の無表情で搾り出すような喋り方(そういう設定だが)の演技を3時間みるのもかなり苦痛だった。
イッコに結婚詐欺にかけられていることに気づいたオッサンが、ルカに向かって取り乱し、ブチ切れる場面があったが、あの場面だけ迫真の演技にハラハラして目が覚めた。
それ以外の全ての場面は退屈だった。
90年代にサブカル界隈で人気が高かった岩井俊二監督。彼の代表作「Love Letter(1995)」「スワロウテイル(1996)」はまだ鑑賞せずにいるのだが、本作を鑑賞して自分には合わなかったからもう観なくていいかな…。
そういえば、「スワロウテイル」の映画内のバンド(YEN TOWN BAND)のミニアルバム「Montage」は昔ツタヤで借りてテープにダビングして結構な回数聴いたな、懐かしい。